今後のグローブ価格についてのお知らせ

親愛なるハッピーハンズ・ユーザの皆様へ

史上最高に暑かった夏も終わり、ようやく冷涼な季節が訪れました。例年通りの季節に戻ったことは一安心ですが、残念ながら「通常でないこと」もお知らせしなければなりません。

コロナ禍以前から、HH(ハッピーハンズ)は自社の現状及び製品の価格動向を最新の情報をもとにご報告させていただいています。そしていま再び、市場動向、工場の供給能力、そして私たちの知見をもとに、現状を説明させていただく時期となりました。結論といたしまして、近い将来HH製品価格の一部値上げが避けられない状況であることをご報告しなければなりません。皆様には現状をご理解いただくために、以下簡単に状況説明をさせていただきます。

ゴム手袋製品に関しましては、2020年以降、業界はコロナ禍需要に対応するために大幅な生産増強を計画し、生産ライン及び付帯設備増強のために多額の設備投資を実施しました。ただ設備は大規模であるため、着手してから実際に生産ラインが稼働するまでには、通常18ヶ月から2年以上の期間を要し、コロナ禍に着手した生産ラインの多くは、ここ数ヶ月以内に稼働し始めたばかりです。製造工場は一般に巨大施設であり、東京ドームの10倍くらいの規模となります。工場内では常時500人から数千人の従業員が稼働しています。

一方、コロナ禍が終息し、パンデミックへの恐怖が薄れるにつれて、手袋を含む多くの衛生関連製品の需要が減少に転じました。この事実は製造工場にとっては青天の霹靂であり、2022年から2023年にかけては手袋の生産過剰と余剰問題は、各工場にとって死活問題となりました。供給過剰は熾烈な価格競争を招き、今年の夏にはコロナ禍以前の価格水準を一時下回りました。生産能力が増大し、需要が減少した結果です。しかしながら手袋価格は遂に今年の秋に底を打ちました。手袋価格はこれ以上、下がる余地はなく今後工場は価格を引き上げるか、もしくは倒産の危機に直面するかの二者択一しかありません。実際、既にいくつかの新規参入企業は市場から撤退しました。

加えて日本への輸入においては、円安が深刻な状況をもたらしています。為替レートは2年前の12月には1ドル=115円でしたが、2023年11月には150円を突破する日もあり、2年前と比較すると25%もの下落となっています。これは単純に申し上げますと20%以上の価格上昇を意味します。さらに国際輸送運賃は高止まった状態にあるのに加え、国内輸送は「2024年問題」を控え、どの運送会社も価格引き上げに動いています。具体的には全ての宅配業者は、政府の労働基準プログラムに従い運転手の労働環境改善を実施する結果、輸送コストが増加し、運賃が上昇します。これは重量当たりの価格が安価な手袋製品にとっては頭の痛い問題です。

12月以降、輸入手袋全体に価格上昇の兆候がでており、この価格上昇は、全ての業者にとって不可避です。HHはもちろん大幅な価格上昇を回避する努力はいたしますが、同時に生産工場が公正な価格で優れた製品を継続して供給できるようサポートする義務もあります。HHではこれまで信頼性の高い工場のみに生産を委託し、これら実績のある工場は今後予想される困難かつ複雑な状況を乗り切ることができると確信しております。

HHは可能な限り自助努力をおこない、カタログ記載の通り<<2024年2月7日まで>>の価格改定は実施いたしません。しかしそれ以降は、現状で判断する限り改定せざるを得ない状況です。もし不明な点がございましたら、何なりとお問い合わせください。皆様方の継続的なサポートと寛容なるご理解に感謝申し上げます。

「ハッピーハンズ」創業者-スタッブス・クリストファー