黒いニトリル手袋が選ばれる理由とは?手袋の特徴や選び方も紹介

使い捨て手袋の一種であるニトリル手袋は、耐久性が高く伸縮性が良いため、細かい作業を行う歯科医院などの医療の現場などで活用されています。また、その他のさまざまな業界でも幅広く使われています。

ニトリル手袋にはいくつかの色があり、使用する場所や用途に合わせて選べます。本記事では、黒のニトリル手袋の特徴やニトリル手袋の選ぶ基準について解説します。

ニトリル手袋の特徴を紹介

石油系の合成ゴム、または人工ゴムのニトリルゴムが原料になっているのがニトリル手袋です。ニトリル手袋は国内ではほとんど生産されておらず、主に中国や東南アジアなどで生産された商品を輸入しています。

ニトリル手袋は薄手で伸縮性があるため、手指を動かしやすいのが特徴です。

薬剤や油脂への耐性も高く、さまざまな薬品を扱いながら多くの人の診察や検査を行う医療現場などに最適な手袋です。また、耐突刺性が高い点も、ニトリル手袋が歯科医院や医療現場で広く使われている要因の1つでしょう。

ニトリル手袋にはパウダーありとなしがある

ニトリル手袋には、パウダーありのタイプとパウダーなしのタイプがあります。パウダーありのニトリル手袋は、トウモロコシデンプンの粉を手袋の内側に付けることで着脱しやすくなっています。

パウダーなしのニトリル手袋は、粉の代わりに塩素処理やポリマー加工などを施し、手がスムーズに入るようにしています。どちらも装着しやすい工夫がされていますが、パウダーありのニトリル手袋の場合、トウモロコシデンプンの粉によって皮膚が乾燥したりかゆみが出たりする可能性があるので注意が必要です。

*厚生労働省は2016年12月にパウダーなしの医療用手袋を推奨すると発表いたしました。そのため、ハッピーハンズでは、2016年のこの発表以降、パウダーなしの手袋のみを販売しています。

ニトリル手袋で選べる色とサイズについて

ニトリル手袋は、使う人の手の大きさに合わせてXSからLまで幅広くサイズ展開されているため、自分の手にぴったりフィットするグローブを選べるでしょう。ハッピーハンズではすべてのグローブのサンプルをご用意しておりますので、サイズにお悩みの方はお気軽にお問合せください。

また、ニトリル手袋には白、青、黒などのカラーバリエーションで販売されています。医療や介護では特定の色が見やすいカラーを、食品加工や製造業では汚れの付着が分かるカラーを、キッチンカーなどの人目に付く場所では清潔感を印象付けるカラーを選ぶといった、それぞれの場面に合ったカラーを選ぶと良いでしょう。

手袋のそれぞれの色の特徴|黒は汚れが目立ちにくい

ニトリル手袋のそれぞれの色にあるイメージや特長は次の通りです。それぞれの色のイメージや特長をよく知り、用途に応じて適した色を選ぶとよいでしょう。

ホワイトはシンプルで多くの使い捨て手袋で使われている色です。清潔なイメージを持つため、製造業や食品加工、医療現場など幅広いシーンで利用されています。

ブルーは特定の色が見分けやすいという特徴があります。そのため、異物混入を防ぐシーンに適した色といえるでしょう。

歯科医院やそのほかの医療現場、食品加工などでよく利用されています。

ブラックはシックで落ち着いた雰囲気の色で、汚れが目立ちにくいという特徴があります。また、周囲へ清潔感を印象付けやすい色ともいわれています。

そのため、黒の手袋も歯科医院や医療現場だけではなく、飲食店などでも利用されています。診察や検査など患者様と接する場では、落ち着いた雰囲気で清潔感を感じさせる黒の手袋を取り入れるのもおすすめです。また、美容院・TATTOO業界でも黒を主流で使っていただく傾向があります。

ニトリル手袋がさまざまな現場で使われる理由

ニトリル手袋には、さまざまな現場で使うのに適したメリットがあります。ここからは、ニトリル手袋が選ばれる理由について詳しく解説します。

正確性が求められる作業に適している

ニトリル手袋は、伸縮性があるため手袋を装着していても、手先までしっかり動かせ緻密な作業にも適している点が特徴です。

歯科医療やそのほかの医療の診察や治療では、患者さんの口腔内を触ったり、患部に直接触れて診断したりすることが多くあります。細かい作業や正確性を求められる作業のときでも、ニトリル手袋なら指先の感覚をしっかり感じながら動かせます。

薬剤を使う作業に適している

ニトリル手袋は耐久性や強度が高く、薬剤や油脂への耐性があるため、薬剤を使った治療を行う歯科や医療の現場に適しています。長時間にわたる手術や強い薬剤を扱うときも耐えられるでしょう。

また、介護業界や飲食店などでの洗剤を使った洗浄作業などにも役立ちます。

耐突刺性に優れている

歯科診療や病院での治療や検査などでは、先端が細くなったものや注射針など鋭利な医療器具を使うこともあります。

耐久性の高くない手袋を使用していた場合、鋭利な医療器具によって手袋に穴が開いてしまうと、ウイルスや細菌感染へのリスクが高まります。

ニトリル手袋を使用すれば、耐突刺性が高く鋭利な器具を使った医療行為のときも医療従事者を感染のリスクから守れるでしょう。

アレルギーから守れる

ニトリル手袋は、石油系の合成ゴム、または人工ゴムが原料です。そのため、天然ゴムの原料に使われているラテックスでアレルギーを起こす心配がありません。

ラテックスアレルギーとは、天然ゴムに含まれるラテックスタンパク質が要因で引き起こされるアレルギーです。ラテックスアレルギーになると、皮膚のかゆみや炎症、じんましんなどの症状が出るだけではなく、重度のアレルギー反応が起きてしまうと呼吸困難や意識障害、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。

ニトリル手袋なら、ラテックスアレルギーやゴムアレルギーの方でも、安心して装着して作業ができます。また、ラテックスアレルギーを持つ方だけでなく、頻繁に手袋を使用する医療従事者や患者さんの安全も守れます。

色以外にもさまざまな基準がある!ニトリル手袋の選び方

使い捨て手袋を使う際は、色だけではなく以下のポイントを抑えて選びましょう。

  • ジャストなサイズを選ぶ
  • アレルギーのない素材を選ぶ
  • 安心できる品質を選ぶ
  • 用途に合う厚みを選ぶ

では、ここから詳しく説明します。

ジャストなサイズを選ぶ

ニトリル手袋のサイズは、XSからLと幅広いサイズが揃っています。手の大きさよりも小さすぎる手袋を使うと作業中に破れやすくなりますし、手よりも大きすぎるサイズの手袋はフィットしにくく、作業に支障が出る可能性もあるため避けましょう。

ニトリル手袋をはじめとした使い捨て手袋には、サイズだけではなく手の全長・手の甲(手のひら部分)・中指の長さなど細かい部分のサイズの情報が記載されています。

ちょうどいいサイズを選ぶためにも、実際に自分の手の全長・手の甲・中指の長さを測った上でもっとも自分の手の大きさに合うサイズを選ぶとよいでしょう。

可能であれば、サンプルを取り寄せて実際に装着するとよりフィットするものが選べます。ハッピーハンズでは、すべてのグローブのサンプルをご用意しておりますので、お気軽にお問合せください。

アレルギーの心配がない素材を選ぶ

ニトリル手袋はラテックスアレルギーを起こす心配はありませんが、パウダーありのニトリル手袋を使用すると皮膚にトラブルが起こる可能性があります。アレルギー対策を考えるなら、パウダーなしのニトリル手袋を選びましょう。

また、加硫促進剤を使用したニトリル手袋もアレルギー性皮膚炎を起こす恐れがあります。加硫促進剤とは、原料を安定させるために使われる化学物質をいい、ニトリル手袋を製造する工程で使用されるものです。

加硫促進剤に用いられているのは、チラウム系やジチオカルバメート系、チアゾール系などの物質で、肌の弱い人が加硫促進剤が使われているニトリル手袋を使った場合、アレルギー反応や皮膚過敏症の症状が出る可能性があります。

アレルギーや肌のトラブルをなるべく防いだ上で使用するなら、パウダーなし、加硫促進剤不使用の手袋を選ぶとよいでしょう。ハッピーハンズではパウダーなしの手袋のみを販売しており、加硫促進剤不使用のグローブも販売しております。

安心できる品質を選ぶ

ニトリル手袋の品質も購入前にチェックしましょう。ニトリル手袋は、国内生産のものはほとんどなく、東南アジア・中国などの海外で作られたものを輸入しています。

さまざまなメーカーのニトリル手袋がありますが、価格の安さだけでは選ばず、しっかりと信頼できる品質のものを選びましょう。品質に関しては購入者の口コミや実際にサンプルを取り寄せて確認すると良いでしょう。

用途に合う厚みを選ぶ

ニトリル手袋のサイズと合わせて、厚みも用途に合うものを選んでください。ハッピーハンズのグローブの厚みは、カタログではMサイズを基準にした1枚の厚さから厚みを3段階に分けて販売しています。

「厚手」「レギュラータイプ」「薄手」があり、指先の厚さも数値で記載しているので適切な厚みのものを選びましょう。

ハッピーハンズで販売している黒のニトリル手袋をご紹介

ここからは、ハッピーハンズで販売している黒のニトリル手袋をご紹介します。

ブラックベルベット(100枚/箱・ニトリル)

ブラックライオンの後継商品の「ブラックベルベット」は、優れたグリップ力を備えたスペシャルなグローブです。よって、器具を使っての細かい作業時に滑りにくい特性を持っています。

サイズはS〜Lサイズまであり、全長は24cmになります。気になる方はサンプルにてお試しください。

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衛生面を考慮したニトリル手袋を使う時の正しい着脱方法

 

歯科医院や医療現場などで黒のニトリル手袋を使う際、正しい着脱方法を知っておく必要があります。使用者が安全に正確な作業ができるようにしっかりと覚えておきましょう。

【手袋を着ける方法】

  1. ニトリル手袋をつける前に、手指を消毒します。
  2. 清潔な状態の手で手袋の手首の部分を持って手袋をつけ、衣服の袖口を手袋の袖口で覆います。
  3. 反対側の手も同様にして手袋をつけましょう。

【手袋を外す方法】

  1. 片方の手袋の袖口をつかんで手袋が裏返しになるようにして外します。
  2. 手袋を取った手を反対側の手袋の袖口に入れて手袋を裏返しにするようにして外します。
  3. 両手の手袋を外した後に必ず手指を消毒する。

手袋を外す際は、手袋の外側を素手で触らないようにしましょう。手袋の外側はすべて汚染されているという認識で扱ってください。また、勢いよく手袋を外すと、周辺や手指に汚染を広げてしまう可能性があるため、慎重に外すようにしてください。

医療現場で黒ニトリル手袋を使う場合は、衛生面や感染予防の観点から一つの作業が終わるごとに必ず手袋を交換しましょう。

黒のニトリル手袋は清潔感をイメージさせる

ニトリル手袋には、白や青、黒などのいろんな色がありますが、それぞれの色の持つ特長や用途に合わせて使い分けるとよいでしょう。黒のニトリル手袋は、落ち着いた雰囲気で、周りに清潔な印象を与えやすい色です。

診察や検査などで取り入れるのもおすすめです。黒ニトリル手袋を購入する際は、サイズや厚みを確認して適切なものを選びましょう。

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